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(1)国内取引
業務処理範囲(図4参照)

図4. 国内取引ー三者間センタ・マッチング(運用配信サービス未利用型)
取引の始点である発注(Order)、約定通知(Notice of Execution : NOE)については、市場参加者の競争の原点であり、各社各様のサービスが提供されています。約定通知後のアロケーションは、前述したように我が国においては2003年7月以降、平均単価による売買報告が可能となりましたが、本システムの開始当初は認められておりませんでした。従って、本システムのサービス範囲は、株式を対象として、証券会社による売買報告データの送信及び投信・投資顧問会社による運用指図データの送信からスタートしました。
売買報告データ/運用指図データの送信後は、次項2で詳述しますように、照合処理を行ない、最終的に決済指図データの照合/確定までを行ない、本システムで確定した決済指図データがそのままDVPシステムに送信され、決済されます。
業務処理の概要
本システムは、機関投資家取引を中心に取引成立後の照合業務を行いますので、特定金銭信託取引に代表されるような、バイサイドが運用会社と受託会社に分かれるタイプと、いわゆるプロパー取引と呼ばれるバイサイドが1社で完結する取引タイプの両方をサポートします。また、前者については、運用会社と受託会社の間のデータのやり取りの方法の違いによって三者間センタ・マッチング型(運用指図配信サービス未利用型)、三者間センタ・マッチング型(運用指図配信サービス利用型)、運用指図サポート対象外型の3つのタイプがあります。さらに、債券のデータに関しては、本システムで約定照合を行わないスルー型と業者間等の相対取引の結果を双方で確認する二者間センタ・マッチング型の2つのタイプをサポートしています。ここでは三者間センタ・マッチング(運用指図配信サービス未利用型)の業務処理の概要を説明します。
- 売買報告データ/運用指図データの送信(図中1、2)
先述しましたように、運用会社から証券会社への注文、証券会社から運用会社への約定通知及び運用会社・証券会社間のアロケーションは本システムの業務処理対象外ですので、証券会社からの売買報告データの送信及び運用会社(投信・投資顧問会社)からの運用指図データの送信からスタートします。使用するメッセージ・フォーマットは、売買報告データはISO15022のMT515、運用指図データはMT541/543(買い/売り)です。
- 売買報告データ/運用指図データのマッチング(約定照合)(図中3)
売買報告データ/運用指図データが送信されると、本システムではマッチング・ロジックに従って、照合の相手データ探しを行ないます。相手データが特定できた場合には両データのマッチングを行ない“照合一致”又は“照合不一致”のステータスを付してデータの両送信元に対して約定照合結果通知データ(MT509)をリアルタイムで送信します(図中・)。不一致だった場合には、不一致理由及び不一致だった項目に関する相手方の設定値を送信します。
- 信託銀行への売買報告データ/運用指図データの送信及び売買報告承認データの送信(図中5及び8)
前記2.で“照合一致”となった売買報告データ/運用指図データはすぐに信託銀行に対して送信されます(図中5、6)。信託銀行は、取引内容の確認を行ない、売買報告承認データ(“承認”又は“非承認”)(MT517)を送信します(図中7)。本システムはこれを受け、証券会社に対し売買報告承認結果通知データ(MT509)(図中8)を送信します。信託銀行の承認結果が“非承認”であった場合には、証券会社(又は/及び運用会社)は送信済みの売買報告データ(又は/及び運用指図データ)の取消及び(修正後の)売買報告データ(又は/及び運用指図データ)の再送信を行ないます(ISO15022には送信済みデータの“訂正”(差分のみの送信)という機能がないため、(送信済みデータの)取消+(修正後データの)再送信を行ないます。)。
- 決済指図データの作成(図中9又は10)
上記3.で信託銀行の送信した売買報告承認データのステータスが“承認”であった場合は、次のステップ、すなわち決済指図データの作成に移ります。
決済条件は取引の度毎にあまり変わるものではなく、通常行なわれる条件(Standing)というものがファンド毎に決まっているのが普通です。そこで本システムではファンド毎のこれらの条件を一括して登録しておくためのデータベース(Standing
Settlement Instruction(SSI)Database)を用意しています。このデータベースを使うことにより、決済の両当事者である信託銀行/証券会社が自ら決済指図データを作成して送信するよりも早くかつ確実に、システム内で自動的に決済指図データが作成されることになります(図中9)。作成された両当事者用の決済指図データは当然“照合一致”するので、両当事者に対し“照合一致”ステータス付の決済照合結果通知データ(MT548)が送信されます(図中10)。
- DVP振替請求データの作成(図中11)
上記4.で連動・決済手段区分に「連動・DVP」が指定されている決済指図データが「一致(受渡実行可)」となった場合、即時に渡方及び受方の決済指図データからDVP振替請求を生成し、振替システムに送信します。(図中11)
三者間センタ・マッチング型(運用指図配信サービス未利用型)以外の取引タイプ
で説明した三者間センタ・マッチング型(運用指図配信サービス未利用型)以外に、本システムでは、三者間センタ・マッチング型(運用指図配信サービス利用型)、運用指図サポート対象外型、プロパー型、スルー型、及び、2005年2月から二者間センタ・マッチング型の5つの取引タイプをサポートしています。
- 三者間センタ・マッチング型(運用指図配信サービス利用型)
三者間センタ・マッチング型(運用指図配信サービス利用型)は、運用指図データを運用会社から受信するのではなく、本システムにおいて証券会社から送信された売買報告データをもとに運用指図データを代理作成してこれを運用会社に送信し、内容の確認を行なった後に運用指図データを返信してもらう形態です。証券会社から運用会社に送付している「約定連絡」FAX等を本システムによるデータ伝送に置き換えることが可能となります。
- 運用指図サポート対象外型
運用指図サポート対象外型は、運用会社が本システムに参加せず、別の手段で運用指図データ(又は運用指図書)を信託銀行に送信する形態です。このタイプの場合、信託銀行は本システムからは証券会社が送信した売買報告データのみ受信し、このデータと、別システム・手段で受領した運用指図データ(又は運用指図書)を自社内で照合し、売買報告承認データを本システムに送信します。
- スルー型
スルー型は、本システムで運用指図データと売買報告データの照合を行わず、運用会社が運用指図データを、証券会社が売買報告データをそれぞれ本システムを通じて信託銀行に送信する形態です。このタイプの場合、信託銀行は、本システムから受領した運用指図データと売買報告データを自社内で照合し、売買報告承認データを本システムに送信します。
- プロパー取引型
プロパー取引型は、バイサイドが1社で完結する取引タイプ、すなわち生損保や信託銀行が自ら運用を行なう取引などがこれに該当します。本システムを通じて証券会社から送信された売買報告データの内容をバイサイドが社内でチェックし承認を返す形になります。バイサイドが1社で約定から決済まで行なうため、運用指図データの送受信という行為がなくなり、業務フローは特定金銭信託取引に比較してシンプルになります。
- 二者間センタ・マッチング型
二者間センタ・マッチング型は、業者間等における相対取引の結果を双方が確認しあうことを想定し、売り手、買い手が、それぞれ売買報告データを送信する形態です。本システムにおいて、売り手/買い手の双方が送信した売買報告データの照合を行い、照合結果通知を本システムから即時に送信します。
(2)非居住者取引
業務処理範囲(図5参照)

図5. 非居住者取引
非居住者取引においては、約定照合は行わず、カストディ業務を行う銀行、証券会社などの決済代理人間で行われる非居住者の対日証券取引に関する決済指図データの照合のみを行います。
業務処理の概要
- 決済指図データ/決済照合結果通知データの送受信(図中1、2)
カストディ業務を行う銀行、証券会社などの決済代理人から決済指図データ(MT540〜543)が送信される(図中1)と本システムではマッチング・ロジックに従って照合の相手データ探しを行ないます。相手データが特定できた場合には両データのマッチングを行ない、一致しない照合項目が1つ以上ある状態の“照合不一致”、全照合項目は一致しているが受渡しを実行できるか否かの情報が設定された項目リリース・フラグが双方とも「リリース実行可」にはなっていない状態の“照合一致(受渡実行不可)”、又は全照合項目が一致し、かつリリース・フラグが双方とも「リリース実行可」になっている状態の“照合一致(受渡実行可)”のいずれかのステータスを付して、データの両送信元に対して決済照合結果通知データ(MT548/578)をリアルタイムで送信します(図中2)。
- 決済指図修正データ/決済指図修正完了結果通知データの送受信(図中3、4)
前記1. で送信した決済指図データのリリース・フラグが「リリース実行不可」であった場合には、決済代理人が受渡実行不可の理由となっている証券残高あるいは資金残高を確認し受渡実行が可能となった後、リリース・フラグを「リリース実行可」に修正する決済指図修正データ(MT599)を送信します(図中3)。本システムはこれを受け、登録済みの決済指図データのリリース・フラグを修正し、修正後のステータスを付した決済指図修正完了結果通知データ(MT548/578)を、前記1. における決済指図データの両送信元に対して送信します(図中4)。
なお、決済指図修正データでの修正可能項目はリリース・フラグだけでなく、決済指図データの決済金額を修正する場合にも使用が可能です。
- DVP振替請求データの作成(図中5)
上記2.で連動・決済手段区分に「連動・DVP」が指定されている決済指図データが「一致(受渡実行可)」となった場合、即時に渡方及び受方の決済指図データからDVP振替請求を生成し、振替システムに送信します。(図中5)

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